事業の内容

食の格差が健康(命)の格差につながるという社会的な問題になっています。山形は、旬の食材が豊かであり、スローフードの宝庫といわれています。しかし、伝えられてきた宝を恥じたり、うまく使いこなせなかったりする市民の方が増えていると感じています。
山形の具沢山の[一汁]と季節の煮物[一菜]を自分で作り、「自分の命は、自分で守る」というすべを身につけて欲しいという願いから今回の講座を開講しました。
講座は、春・秋・冬の山形の一汁一菜をテーマに、季節ごとに旬の食材を準備しました。
春は、筍・ワラビなどの山菜。秋は、きのこと里芋。冬は、納豆と雪囲いの野菜。
そして、自然からいただいた食物をどう味わうかについてのお話を環境学の専門家である品川明教授に依頼しました。

事業の成果と感想

山形の家庭料理は、とても科学的(合理的)な始末の料理です。
昔の山形の主婦は、忙しい仕事の合間で下ごしらえをし、調理し、温かい出来立てを家族に食べさせていました。その時間の使い方と食材の下ごしらえの仕方の一部を講座で伝えることができたと思います。
参加者の若い方や男性からは「こんなに簡単に納豆汁や煮物ができると知らなかった」という驚きの声もありました。また、参加者の皆さんが自宅に帰ってからも家族と一緒に料理を楽しむことができるよう、持ち帰り用の食材も準備し、その後の楽しみもみんなで共有することができました。
今年度は、気候の変動が大きいために旬の食材が時季になってもできず、決して安くは仕上がりませんでしたが、この支援により食材を調達し事業を進められたことは心強く、何より嬉しいことでした。

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