昔から受け継がれてきた山形市周辺の「旬の在来作物」をテーマにして、生産者の講話と在来作物を使った家庭料理の実習をセットにした講座(5月「なた巻とワラビ」、6月「糀漬けの素」、11月「本式たくあん漬け」、1月「まぼろしの種」)を4回実施することができました。延べ参加数は、97人でした。
主婦を中心とした多くの方々が参加して下さり、旬の在来作物の美味しさを味わうことができました。第一回のなた巻講座は、初めて作った・初めて食べたという人がほとんどだったことから、昔の子どものおやつを知ってもらう良い機会となり、興味をもって楽しく取り組んでいただけました。第二回の講座で取り上げた糀漬けは、山形・福島に昔から伝わる漬物です。最近塩糀でブレイクし注目を集めた糀ですが、大昔からの先人の知恵を学んでもらいました。第三回のたくあん漬けは、季節もうまく合ってようやく実習できました。食べ頃となる約1か月後には、参加者の多くの方から「おいしい」との電話がありました。在来作物は天候に左右されやすいのですが、今年は笹の葉の生育も、たくあん漬け用の大根干しも良い状態のものが手に入り、例年通りに進めることができました。
また、当初は三講座の計画でしたが、参加者の希望で最後に在来作物についての講演会も行い、実際に失われてしまった「種」を見つけ出して栽培し、商業ベースに乗せた方々のお話を聞くことができました。1年を通すと、内容の濃い講座になったと喜んでいます。
生産者との連絡、実習の準備、料理講座などを通して多くの市民の方々との楽しい出会いがありました。
2年にわたり、このような機会を与えて下さった山形市コミュニティファンドに感謝しております。