私たち「認知症の人と家族の会」は、昭和62年より毎月、山形市内で、認知症に関心のある方なら誰でも自由に参加できる「山形のつどい」を開催しています。最近は、奥様やお母様を介護されている男性や親を看取られた後の男性など、さまざまな立場の男性の参加があります。しかし、その多くの方々はご近所や地域との関わりも少なく、生活にいちばん大切な食べることに関しても不得手の様子でした。
そこで、「料理」を通し「仲間をつくる・家族を再構築する・負担を軽減する」を目指した講座を計画し、さまざまな年齢の男性に参加してもらいました。
自分で作った食事の試食会では、おいしさを実感し、和気あいあいとお互いの暮らし方など様々な情報を交換されていました。これこそが本事業で目指した姿であり、仲間づくりの第一歩で、男性の社会参加の足掛かりです。料理を提供する喜びを知り、新しい仲間が暮らしに新しい風を吹き込み、講座終了後も再び集まり交流を重ねています。
そこで、講座で得たことをリーフレットとして作成し、公民館等各公共機関を通して広報しています。たとえ認知症となっても、男性の介護であっても安穏に暮らせる社会を目指して、リーフレットを活用しながら今後も活動を継続していく予定です。