「社会とのつながりを持ち続けたい」「自分の持つ力を使って社会や人の役に立ちたいと考えている女性」は、ここ山形市にたくさんいます。本事業では、女性を主対象に「自分の得意なこと」で「地域の困りごと」を解決するため、講演会「地域女性がつながり・まなび・ともにつくるわたし×困りごと=地域ではじめる小さなしごとづくりセミナー」を開催。また、ナリワイまなびあい講座では事業計画、仲間づくり、イベントの実施や情報発信を学ぶ講座と、ワタシ作品展として文翔館で発表会を開催しました。「小さな社会的起業家」を養成することで、女性の人材育成を図り、社会参画や活躍の場づくり、経済的自立を促すとともに、多様化する地域課題を自分たちで解決していく担い手づくりを行いました。
起業は特別な人がやるものという固定観念に風穴を開け、『働き方・生き方の多様性モデル』を広げていくためにこの事業を実施しました。
地域の課題を考えれば、行政の力だけでは解決できないことが山積みです。その課題を解消するには、そこに住む人たちが何かしらの社会的行動を取ることが求められます。自分で考えて主体的に行動できる人を育てていくこと、そうした人材を育てる仕組みをつくることをこの事業で目指しました。参加した女性たちは、自分も楽しみながら誰かの役に立つことができないかという思いを持っています。能力やスキルを活かす機会と、支え合える仲間に出会うチャンスがこの事業で作られ、同じ価値観や方向性を持つ仲間とつながり、地縁だけではなく価値でつながっていくゆるやかな関係性が講座を通して生まれました。
参加者からは「起業に迷いを感じていたが、小さな一歩を踏み出したい」「人生に希望が持てた」という声がありました。これまでサービスを受ける側だった人が課題を解決する側に回ることは、経済効果は小さくとも地域にとっては大きな価値と考えます。培ってきたスキルを使って社会と接点を持ちたいと考えている人はたくさんおり、地域の担い手として必要な存在になります。多様化する地域課題を自分たちで解決していく女性起業家づくりがこの事業により実現できたと思います。