事業の内容

 今回の事業は、家庭内での食教育を推進啓発したいと考え、「味覚の育成」をテーマに、いろいろな世代向けの食育講座を計4回実施しました。食育講座第1回は、自分好みの「出汁」の種類とその簡単な引き方をテイスティングから見つけるという内容で、一般の方を対象としました。第2回は、山形で戦後食べられているおやつの「みそパン」とパン屋さんから作ってもらった「味噌が入っているベーグルパン」を準備して、小さい子と母親に食べ比べてもらいました。第3回は、夏休みの小中学生を対象に、五感を使った野菜の名前を当てクイズを行い、その野菜を使ったレシピを考えるという内容でした。夏野菜を持ち帰り調理して、家族で試食した小中学生もいました。第4回は、国内外で五感覚を使った食教育を推進しておられる学習院女子大学の品川明教授と山形大学の大森桂准教授の食育講演。市内高等学校と大学での食育活動へ取り組みの発表も行いました。

事業の成果と感想

 産地による昆布の味の違いが分かる主婦のみなさんの味覚の鋭さに脱帽し、2~3歳の子でも味噌の美味しさが分かることに驚き、祖父母の畑仕事の手伝いから家庭の豊かな食生活がうまれることを知り、命に真摯に向き合う若い人たちの姿に感動した事業でした。生活環境が変化しても、祖父母が受け継いできた[我が家の食]が子や孫に伝えられていることに気づくこともできました。いろいろな世代のみなさんが、山形の家庭の食と健康的な生活に興味をもって参加して下さったことに、私たちは大きな喜びを感じています。これからも、健康に留意した昔ながらの山形の食を伝える大切さを訴えていきたいと思います。

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