我々大曽根もちつき保存会は、先人から受け継いだ食文化“杵つきもち”、そして、現代社会で失われつつある地域の“絆”文化を次の世代に引き継ぐため、地域、学校、福祉施設、そして災害被災地での出前もちつきを実施し、昨年は延べで、186回を数えました。
特に、昨年発生した東日本大震災では、多くの方々が困難な生活を余儀なくされているなか、私たちが長年培った“出前もちつき”の技術を生かし、“被災地に勇気と元気”を届けてまいりました。
震災発生当初の被災地の一次避難所に加え、原発被害で山形市に避難されている方、そして、仮設住宅に二次避難された方々への支援回数は、35回にのぼり、延べ6,980人の方々へ元気もちを提供させていただくことができました。
この取り組みを通した、市民、地域、そして、事業者の方々の協同参加や物資をご提供いただいたことにより、山形市自体の防災力の底上げが図られ、何より、このような状況下で口にした、山形市のおいしい食材や山形市民の善意は、被災者の方々への強烈な印象付けとなり、山形の観光・物産の振興に寄与できたと確信しています。
また、マスメディアを通じた報道により、被災地からの支援要請が相次ぎ、結果として、当初の予定を大きく上回る数多くの取組みが実現でき、さらに、活動を通し、仮設住宅の住民間のコミュニケーションの活発化とコミュニティー組織の強化を図ることができました。