事業の内容
近年、若い世代の右傾化――戦争賛美や暴力肯定など――が進んでいると言われています。インターネットの普及などがその背景にあると考えられますが、実際に若い世代と関わっていると、それらは学ぶ機会がないことが原因だとわかります。そこで私たちは、戦争について他者との対話を通じて自由に学べる機会を保証するため、2008年9月から2009年3月まで毎週1回,若者向けの連続講座を開催しました。また、そこで扱われた重要文献を紹介したブックガイド集を作成しました。
事業の成果と感想
連続講座「戦争ゼミ」を計19回開催し、19歳から40歳までの男女117名(延べ)が参加しました。ゼミでは、参加者による計50本の報告があり、それを受けて活発な議論や対話が行われました。その後、報告で扱われた文献50冊を紹介する冊子『戦場に送られたくない私たちのために、戦争入門』(A5版、64頁、500部)を作成しました。戦争についてよくは知らないという参加者が大半でしたが、参加した方からは、ゼミを通じて、新たな視点や捉えかたができるようになったという感想が多く得られました。また、参加者全般が、対話や議論が中心の学びの中で、文献を読みこなしたり、それをうまく要約したり、紹介文を書いたりするなどの力量をアップさせることができたと思います。引き続き、戦争をめぐる学びを続けていく予定です。
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