山形に縁のある作曲家の作品は、優れたものがあるにも係らず、初演の後は埋もれたままになっている場合も多く、一方、北欧の音楽は、北国に住む我々の心情に合う親しみやすいものが多いにも係らず、室内楽や歌曲として聴く機会はめったにありません。
そこで、山形や北欧に縁のある演奏家グループによる、各々の地域の作曲家の室内楽や声楽作品を中心とする演奏会を開催しました。演奏者による作品の解説を織り交ぜることで、我々が暮らすこの山形や、同様に冬の長い北欧に生まれた独特の暖かさと深みをもつ音楽を身近に感じて頂くとともに、各国・各時代の作品を、幅広い年齢層に親しみ楽しんで頂きたく、入場料を低めに抑えました。また、普段コンサートに触れる機会が少ないと思われる、老人施設にお住いの皆様方を、無料でご招待しました。
9月26日（日） に文翔館議場ホールで開催した演奏会には、100名を超えるお客様にご来場頂き、山形敬寿園のお年寄りの皆様17名にもお出で頂きました。山形ゆかりの作曲家 佐藤敏直、藤原義久両氏やフィンランドのシベリウスの作品などを、演奏者が親しみやすい解説を交えながら演奏したことで、普段は聴く機会が少ないプログラムを、幅広い年齢層の皆様に親しんでいただくことができました。
当会では、今回のようなテーマで3年にわたって活動して来ましたが、これからはこの経験をベースにして、山形出身の若手演奏家の活動のサポートにも取り組んで行きたいと考えています。
