本活動は希少種フクロウの力を借りながら果樹の栽培を行うことで、自然環境と寄りそった農業の基盤を作ることを目的に、5か年計画の初めの年としてスタートしました。今回は、山形市内外の5つの農家さんとともに、果樹農地へフクロウの巣箱や自動撮影カメラを設置しながら、農地環境にどんな動物がいるのかを調べました。「農地にフクロウのエサ資源があるか?」「フクロウが生息しているか?」などを児童も操作できるカメラや巣箱を設置して調べてきました。また、活動の普及啓発のために、地域の子ども達と一緒に農地に設置するフクロウの巣箱づくりのイベントも実施しました。
調査の結果、すべての農地にフクロウのエサ資源が豊富にあること、また、農地近隣森林部にフクロウ類の生息を確認することができました。また、巣箱づくりのイベントでは、定員25名に対し、2倍以上のお申し込みがあり、多くの参加者の方々と10個の巣箱を作成することができました。また、絶滅危惧種であるフクロウの現状や県内の農業の現状を農家さんと一緒にお話するとともに、農園でリンゴとブドウ狩りも行いました。イベント当日は2件のメディアから取材をいただき、活動を広く広報することもできました。作成された巣箱は農地に増設し、これからもフクロウの誘致を続けていくことで、フクロウの保護保全と農家さんの被害対策を兼ねた農業基盤を作っていきたいと考えています。